Convert to Karamba3D
ST-Bridge のデータを使って Karamba3D のモデルを作成する方法を説明します。こちらの内容は Samples フォルダーの Convert_to_Karamba.gh のモデルを参照してください。
データの変換
Show ST-Bridge model で説明したように ST-Bridge のデータを Load STB File コンポーネントで読み込んでください。
読み込んだ結果を以下のように Convert to Karamba コンポーネントに入力することでデータの変換が行われます。
要素と断面が変換対象です。変換したものはそのまま Karamba3D の Assemble Model(Karamba3D) コンポーネントの入力にすることができるため、後は Load と Support の設定を行うだけで Karamba3D で解析が実行可能です。
材料 (Material) の情報は CrossSection の出力に含まれているため、別途設定する必要はありません。
断面のファミリー名は以下のように形状ごとに SetFamilyName コンポーネントで任意に設定できます。設定しない場合は "HF-Box" のように "HF-" から始まるファミリー名になります。
変換の仕様
以下の仕様により STB から Karamba3D にデータを変換しています。
変換対象
- 柱、梁、ブレースを変換し、床壁のような面材は変換しません
部材名称
- 簡便のために、STB で持っている ID を名前として変換しています。(例 "Id15" のような名前)
- そのため、部材符号は失われます。
断面形状
- 複数断面やテーパーをもつ部材でも中央断面のみを持つ部材としてで変換します。
- RC 柱
- 矩形断面: Trapezoid として変換
- 円形断面: Karamba3D に円形の中実断面はないため、〇-Section で軸断面積を合わせる形で変換
- RC 梁
- 全て Trapezoid として変換
- S 部材
- H 断面: I-Section として変換
- T 断面: I-Section として変換
- フラットバー: Trapezoid として変換
- 箱型断面: []-Section として変換
- L 断面, C 断面, 丸鋼: Karamba3D に対応断面がないこと、かつ基本的にはブレースとして仕様される部材と思われるので、軸断面積を合わせる形で正方形の Trapezoid として変換
- 背中合わせや 2 丁づかいには対応していないため、STB 上でそのように設定されていても単独の断面として変換されます。
材料
- 鉄筋コンクリート部材
- 断面(StbSections) の設定で StbSecColumn_RC、StbSecColumn_SRC、StbSecBeam_RC および StbSecBeam_SRC で出力されているものを RC として変換しています。
- 材料は ST-Bridge 内で指定されたものを設定します。ただし、材料名の文字列でありヤング率などの値が直接指定されているわけではないため以下の条件の下で変換しています。
- 対応している材料名 : Fc18, Fc21, Fc24, Fc27, Fc30, Fc33, Fc36, Fc40, Fc42, Fc45, Fc50, Fc55, Fc60
- これに該当しない場合、または変換に失敗した場合は Fc21 をとして材料が割り当てられます。
- 日本建築学会の RC 規準の式により値を計算します。
- Fc21 での変換結果は以下になります。
- ヤング率: 21860 N/mm2
- ポアソン比: 0.2
- 密度: 24 kN/m3
- fy: 14 N/mm2
- 対応している材料名 : Fc18, Fc21, Fc24, Fc27, Fc30, Fc33, Fc36, Fc40, Fc42, Fc45, Fc50, Fc55, Fc60
- 鉄骨部材
- 上記以外の断面に対して、鉄の材料を与えています。
- RC とは異なり材質によって fy を除き値が変わらないため、すべて SN400 相当の材料特性を持つものとしています。
- ヤング率: 205000 N/mm2
- ポアソン比: 0.3
- 密度: 78.5 kN/m3
- fy: 235 N/mm2
- 木部材
- ST-Bridge が木に非対応なため本機能では扱いません。
note
非対応機能も要望があれば適宜対応しますので、Contact よりご連絡ください。