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変形図の表示倍率

変形図・モード形・応力図への変形重ね表示では、変位を実寸で描くと視認できない ため、拡大した変位を節点座標に加えて描画します。表示倍率 \( s \) は、自動倍率 \( s_0 \) に 手動係数 \( f \)(スライダー、既定 1.0)を掛けた \( s = f , s_0 \) とします。表示座標は 原座標 + s × 変位(並進成分) となります。

自動倍率

自動倍率 \( s_0 \) は、次の 2 つの上限の小さい方を採ります。

\[ s_0 = \min!\left( s_\text{bbox},; s_\text{beam} \right) \]

  1. 全体(バウンディングボックス)基準 \( s_\text{bbox} \): 最大並進変位が バウンディングボックス対角長の 10% で表示される倍率。 \[ s_\text{bbox} = \frac{0.1 , D}{\delta_{\max}} \]
    • \( D \): モデル全節点のバウンディングボックス対角線長
    • \( \delta_{\max} \): 全節点の並進変位成分(\( u_x, u_y, u_z \))の最大絶対値
  2. 梁スパン基準 \( s_\text{beam} \): 各梁の内部たわみ \( w \)(Hermite 変形 曲線の、変形後の両端を結ぶ弦からの最大逸脱)が、その梁のスパン \( L \) の 10% を 超えない倍率の、全梁にわたる最小値。 \[ s_\text{beam} = \min_{\text{梁}} \frac{0.1 , L}{w} \]

梁は端部 6 自由度から Hermite 3 次曲線で描く(梁の内部たわみ表示)ため、端部回転が大きい梁は 全体基準だけでは中央のふくらみがスパンに対して過大になり得ます。梁スパン基準を 併用することで、全体変形も梁のふくらみも過大にならない倍率にします。梁スパン基準は 「内部たわみ」表示が有効なときのみ用います(無効時は梁を直線で描きふくらみが生じ ないため、全体基準のみです)。

手動係数(スライダー)

自動倍率で変形が見づらい・大きすぎる場合は、「変形倍率」スライダー (自動倍率に対する 0.1〜10 倍、対数目盛、「リセット」で 1.0)で係数 \( f \) を 調整できます。採用された実効倍率 \( s \) はビュー左上に、\( f = 1 \) のとき 「変形倍率 ×N(自動)」、それ以外は「変形倍率 ×N(自動×f)」として表示します。

モード形(固有モード)も同じ自動倍率・手動係数で表示しますが、固有ベクトルの 規模は任意のため倍率の数値に物理的な意味はなく、倍率の注記は表示しません。 モード形は拘束縮約を逆変換して全節点へ展開した形状で描画し、剛床に属する 節点にはマスター自由度の剛体変位関係(面内並進+回転)に従った変位が表示されます (5.3 固有値解析)。 変形前の架構は破線(6 pt、隙間 4 pt)と高い透過(線のアルファ 90、塗りのアルファ 55)で重ねます。 基準位置からの変化を読むためです。質点モードと同じ規約です。

質点系の「質点モード」「質点時刻歴」も同じ規則(ピーク並進が対角長の 10%、時刻歴は全フレームのピーク)で倍率を定めます。 詳細は 質点系の 3D 表示 です。