ねじり解放
ねじり解放(i 端ねじれピン)の対象外となり、ねじり剛性 \( GJ/L \) が残っている部材を 一覧します。
既定では線材(梁要素。柱を含む)の i 端のねじれをピンとしてモデル化し、部材全長で \( M_x = 0 \) とします(日本の一貫計算の通例)。この設定は右パネル「① 準備計算」の 「部材のモデル化」にあるチェックボックス 「部材 i 端のねじりをピン(梁・柱)」 (既定 ON)で建物一律に切り替えます。OFF にすると全部材でねじり剛性を保持するため、 この一覧は空になります(「対象外」という区分自体がなくなるため)。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| 部材 | 部材 ID |
| 種別 | 柱/梁/ブレース(部材軸の鉛直成分による幾何判定) |
| 節点 | 判定に落ちた節点(この節点の材軸まわり回転を拘束するものがない) |
| 理由 | 対象外となった理由 |
対象外になる条件
ねじりを解放した部材は材軸まわり回転に剛性を持たなくなるため、その回転を他に拘束する ものがない節点があると全体剛性行列が特異になります。そこで、部材の両端節点それぞれに ついて材軸まわりの回転が「非平行な線材の曲げ」「線材以外の要素(壁・シェル・ばね類)」 「支点拘束」「支点ばねの回転成分」のいずれかで拘束されることを確かめ、確かめられない 部材は解放せずねじり剛性を保持します(安全側のフォールバック)。
仕口パネルはこの判定に含めません。パネルが剛性を与えるのは接合部のせん断変形角 (節点の標準 6 自由度とは別枠の追加自由度)だけで、節点の回転自由度には寄与しないため、 拘束ありとみなすと材軸まわり回転が浮いた節点を見逃してしまいます。
典型的に対象外となるのは次の場合です。
- 大梁・柱を中間節点で分割し、その節点に直交部材が取り付かない(分割された 2 本は 一直線に並ぶため、互いのねじりでしか材軸まわりを拘束できない)
- 片持ち梁(跳ね出し)の先端節点を持つ
- 柱脚をピン支点(並進のみ拘束)とし、基礎梁が取り付かない
いずれも「その節点でねじれ回転が浮く」ことが理由なので、直交部材を接続する・支点で 回転を拘束する・部材を分割しない、のいずれかで解消できます。解消しない場合も解析は そのまま実行でき、当該部材だけがねじり剛性を保持します。
なお、ねじり剛性をもともと持たない部材(断面の \( J \le 0 \)、材料の \( G \le 0 \)、 トラス扱いのブレース)は、解放してもしなくても剛性が 0 で設計上の影響がないため、 この一覧には含めません。
個別の部材については、モデル化ビュー(結果タブ「モデル化」)で部材にポインタを重ねると、 解放されている場合に「ねじれ: i 端ピン(部材全長で Mx=0)」が表示されます (モデル化の表示)。
判定規則の詳細と算定根拠は 4.1 ティモシェンコ梁要素の 「4.1.3a 部材のねじり剛性の既定モデル化」を参照してください。