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構面の表示(軸組図・伏図)

通り芯 1 本、または階 1 つに属する部材だけを取り出し、その面へ正対した 2D で表示します。 3D ビューアのツールバーにある「表示範囲」で全体(3D)と切り替えます。表示モード (形状・変形・モード・応力図・CMQ 図・検定比・ヒンジ・モデル化・時刻歴)はそのまま 使えるため、3D で確認できる内容はすべて構面でも確認できます

3D ビューアの投影はもともと正射影のため、構面の法線方向へ正対させた図がそのまま 軸組図・伏図になります。透視投影のような遠近の歪みは入らず、画面上の長さの比は実寸の 比と一致します。

構面に属する部材

通り(軸組図)

節点が通り上にあるかどうかを、次のいずれかで判定します。

  • 通り芯の所属節点リストに載っている
  • そのグループでの離れが、通りの離れと 1 mm 以内で一致する

そのうえで、すべての材端節点が通り上にある要素を構面の部材とします。柱・大梁・ ブレースのほか、4 節点すべてが通り上にある壁も含まれます。

判定を 2 つの和にしているのは、片方だけでは部材が落ちるためです。所属節点リストだけで 判定すると、柱間の大梁が中間節点で複数の要素に分割されている場合に、中間節点が柱の節点 ではないため大梁が丸ごと図から消えます。座標だけで判定すると、通りの位置と柱の芯が一致 しない芯ずれの柱が消えます。落ちた部材は図の上では「描かれていない」だけで気づけない ため、両方を拾います。

階(伏図)

その階に所属する節点を階上の節点とし、すべての材端節点が階上にある要素を構面の部材と します。これに加えて、上端節点がその階に属する柱を含めます。柱は上下 2 つの階レベルに またがるため、前者の規則だけでは伏図から柱が消え、梁がどこで支持されているのか読めなく なるためです。柱の所属階は「材端節点のうちもっとも高い節点の所属階」とし、階の主要構造 種別の判定(1.1 階の分布)と同じ規則を使います。

平面図では柱は視線方向に潰れて点になるため、柱の応力図・変形図は描けません。位置を示す ためだけに含めています。

見る向き

平行芯の通りは、グループの原点と方向角から面が一意に決まります。離れを測る向きが そのまま面の法線であり、厳密に鉛直な面になります。厳密であることが重要で、法線が わずかでも傾くと階の基準線が水平にならず、床レベルが揃って見えなくなります。

平行芯以外(円弧芯・放射芯・作図芯)の通りは幾何を持たないため、所属節点群にもっとも 当てはまる平面を主成分分析(全最小二乗)で求め、その法線を使います。重心まわりの 共分散行列の最小固有値の固有ベクトルを法線に採る方法です。通常の線形回帰 (\( z = ax + by + c \) の最小二乗)は 1 つの \( (x, y) \) に 1 つの \( z \) しか対応づけ られず鉛直面を表せないため使いません。構面はほぼ常に鉛直面であり、同じ平面位置に何本も 柱が立つためです。

所属節点が一直線に並ぶ場合は平面が一意に定まらないので、その直線と鉛直軸を含む平面を 採ります。直線自体が鉛直な(1 本の柱に節点が積まれただけの)場合はさらに定まらないため、 X 方向を法線とします。

法線には向きの自由度(\( \pm \))が残り、どちらから見るかで図が左右反転します。軸組図と して読めるよう、画面の右がグローバル +X(構面内になければ +Y) になる側を選びます。 結果として、X 通りの軸組図は画面右が +Y、Y 通りの軸組図は画面右が +X、伏図は画面右が +X・上が +Y になります。画面の上は、鉛直な構面では常にグローバル Z 方向です。

応力図の張り出し方向

3D では、応力の成分ごとに部材の局所座標の面へ図を張り出します(強軸曲げ \( M_z \)・ 強軸せん断 \( Q_y \)・軸力 \( N \)・ねじり \( M_x \) はせい方向、弱軸曲げ \( M_y \)・ 弱軸せん断 \( Q_z \) は幅方向)。構面を正対で見ると、面外へ張り出す成分は視線方向に潰れて 線になり、何も読めなくなります。

そこで構面の表示では、張り出し方向を材軸に直交し、かつ構面に含まれる向きへ倒します。 倒した先の向きは「構面の法線 × 材軸」で、符号は元の張り出し方向に合わせます。元の方向が 構面に垂直で符号を決められない場合は正側へ倒します。値と図形は変えず向きだけを回すため、 読み取れる数値は 3D と同じです。どの成分の図かは、成分ごとの固定色と凡例・数値ラベルで 判別します。CMQ 図も同じ規約で倒します。

材軸が構面の法線と平行な部材(構面を貫く部材。伏図の柱がこれにあたります)は、面内に 張り出し方向を採れないため 3D と同じ向きのままです。平面上では点に潰れるため図としては 現れません。

基準線と目盛り

図単体でどの通りのどの階を見ているか判別できるよう、全体表示の 1 m 方眼の代わりに通り芯と 階の基準線を描きます。方眼と基準線を同時に出すと線が二重になって読みづらいため、構面表示 では基準線だけを描きます。

  • 軸組図: 各階の床レベルに水平線を引いて左端に階名を、構面と交差する通りの位置に鉛直線を 引いて下端に通り名を置く。構面自身のグループの通りは平行で交差しないため描かない
  • 伏図: 平行芯の各通りを平面上の直線として引き、線の端に通り名を置く

基準線を引く範囲は、構面に属する部材の外接直方体に余白(対角長の 8 %、最小 500 mm)を 加えた範囲です。この範囲から外れる通り・階の基準線は描きません。

表示範囲と操作

構面表示では、回転中心と表示倍率をその構面に属する部材だけの外接直方体から決めます。 モデル全体を基準にすると、大きな建物の 1 構面が小さく画面の端へ寄ってしまうためです。 通り・階を切り替えるたびに自動でフィットし直します。

操作は左ドラッグと右ドラッグがどちらも移動(パン)、スクロールがズームです。回転させると 正対が崩れ、構面内に描く基準線も傾いてしまうため、構面表示では回転できません。同じ理由で ViewCube も表示しません。

ホバーやクリックで選べるのは、その構面に描かれている部材・節点だけです。構面の外にある 部材は、画面上ではカーソルの近くに重なって見えても選べません。見えていない部材の情報が 出ると、いま見ている構面の情報と取り違えるためです。

通りの前後送り(◀ ▶)で、X1 から順に構面を送って確認できます。送りの順序は、通りをグループ ごとに並べたあとに階を並べた順です。

所属する部材が 1 本もない通り(ST-Bridge から取り込んだ、節点を持たない通りなど)を選ぶと 図は空になります。モデルや表示の不具合と紛れないよう、その旨を画面中央に示します。