4.7 ばね要素(免震・制振・節点ばね・支点ばね)
免震支承材、制振要素、節点ばね、支点ばねを算定します。 各特性は製品技術資料(メーカー公表値)と力学モデル(バイリニア・摩擦・マクスウェル要素)に基づきます(Category B)。
算定式
免震支承(積層ゴム)は各方向独立バイリニアとし、摩擦支承は \( Q_{\max} = \mu \cdot N \)(長期軸力)を 2 次元摩擦で射影します。歪依存は次式によります。
\[ Q_d(\gamma) = Q_{d0} \cdot C_{Qd}(\gamma) \]
\[ K_2(\gamma) = K_{2,0} \cdot C_{Kd}(\gamma) \]
マクスウェルダンパーはバネ Kd と粘性ダッシュポットの直列(後退 Euler、線形 \( \alpha = 1 \) かつリリーフなしは閉形式、それ以外はスカラー Newton)とします。ダッシュポット力は、リリーフ速度 \( V_r \) を指定しない場合は次式です。
\[ F_c = C_0 \cdot \operatorname{sign}(V) \cdot |V|^\alpha \]
リリーフ速度 \( V_r \)(オイルダンパーのバイパス弁による頭打ち特性)を指定した場合、 リリーフ後の減衰係数比 \( C_2/C_1 \) による折れ線とします。
\[ F_c = \begin{cases} C_0 \cdot \operatorname{sign}(V) \cdot |V|^\alpha & (|V| \le V_r) \ \operatorname{sign}(V) \cdot \left( C_0 \cdot V_r^\alpha + C_2 \cdot (|V| - V_r) \right) & (|V| > V_r) \end{cases} \]
ここで \( C_1 = C_0 \cdot \alpha \cdot V_r^{\alpha-1} \)(リリーフ速度における接線減衰係数)、 \( C_2 = (C_2/C_1) \cdot C_1 \) です。リリーフ点で力は連続(\( C_0 \cdot V_r^\alpha \) に一致)、 勾配は \( C_1 \) から \( C_2 \) へ不連続に低下します。
節点ばねは、局所各自由度に指定のばね剛性を独立に持つ標準的な 2 節点ばねとします(成分ごとに \( k \cdot (u_i - u_j) \))。
支点ばねは、節点に直接指定する全体座標系の並進・回転ばね(接地を仮定した 1 節点分の対角剛性)です。全体剛性の対角へ単純加算し、固定(拘束)されている自由度の値は無視します(固定支持を優先)。
\[ K_{ii} \mathrel{+}= k_i \quad (\text{節点 } i \text{ の自由な各自由度}) \]
実装:springs::{isolator, damper, spring} および common::assemble(支点ばねの対角加算)が算定します。
詳細な設計式(等価剛性・等価減衰・製品別係数)は9. 免震・制振を参照してください。