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2.4 標準材料(プリセット)一覧

材料タブの「プリセット追加」から選択できる標準材料と、その登録値を示します。 プリセットにない材料は、各定数(E・ν・ρ・Fc・Fy)と区分を直接入力して登録できます。

プリセットの分類(鋼材・鉄筋・コンクリート)は、そのまま材料の区分になります。 区分は部材が RC 造か S 造かを決めるため、直接入力でも必須の入力項目です (2.5 構造種別の判定)。

材料グレード名と基準強度の対応は H12 建告第 2464 号(JIS 規格品)および 大臣認定品の基準強度によります。

2.4.1 共通の材料定数

材料ヤング係数 E [N/mm²]ポアソン比 ν単位体積重量 [kN/m³]
鋼材・鉄筋205,0000.3γs = 77(≒7.85 t/m³)
コンクリート\( E_c = 3.35\times10^4 \cdot (\gamma/24)^2 \cdot (F_c/60)^{1/3} \)0.2単位体積重量表による(下表)
  • せん断弾性係数はいずれも \( G = E / {2(1+\nu)} \) で算定します(鋼材 G ≒ 78,846 N/mm²)。
  • コンクリートの \( E_c \) 式の γ は普通コンクリートの気乾単位体積重量 γC [kN/m³] (Fc 帯により 23.0〜24.0。下表)。
  • 質量密度は内部単位系(N-mm-s)の ton/mm³ で保持し、単位体積重量を 重力加速度 g = 9.80665 m/s² で除して導出します。

2.4.2 鋼材プリセット

基準強度 F [N/mm²] は、JIS 規格品では板厚 t による区分があります。

名称区分F(t≦40mm)F(40mm<t≦100mm)
SS400一般構造用圧延鋼材(JIS G3101)235215
SN400建築構造用圧延鋼材(JIS G3136)235215
SM400溶接構造用圧延鋼材(JIS G3106)235215
SM490溶接構造用圧延鋼材(JIS G3106)325295
SN490建築構造用圧延鋼材(JIS G3136)325295
BCR295建築構造用冷間ロール成形角形鋼管(大臣認定品)295
BCP235建築構造用冷間プレス成形角形鋼管(大臣認定品)235
TMCP325建築構造用 TMCP 鋼材 490N 級(大臣認定品の一般名)325325
TMCP355建築構造用 TMCP 鋼材 520N 級(同上)355355
TMCP385建築構造用 TMCP 鋼材 550N 級(同上)385385
TMCP440建築構造用 TMCP 鋼材 590N 級(同上)440440
SA440建築構造用高性能 590N/mm² 鋼材(大臣認定品)440440
LY100建築構造用低降伏点鋼材 100N 級(大臣認定品)80
LY225建築構造用低降伏点鋼材 225N 級(大臣認定品)205
  • TMCP 鋼材(HBL 等の商品名で流通する大臣認定品の一般名)は板厚 40 mm 超 100 mm 以下でも F の低減がありません。
  • プリセットの Fy には F(t≦40 mm)を登録しますが、許容応力度検定では 材料名から板厚区分込みの F を都度解決するため、板厚 40 mm 超の 断面には低減後の F が適用されます(6.1.4 参照)。
  • プリセット以外にも、SM520(355/335/325 の 3 区分)・SS490・STK400/490・ STKN400/490・STKR400/490・SNR400/490・SSC400・SWH400・BCP325 等の グレード名を材料名として登録すれば同様に F 値が解決されます (SN490BSM490YA のような JIS 種別記号付きの名称も前方一致で解決します)。
  • 保有水平耐力計算(プッシュオーバー)では、鋼材の材料強度として基準強度の 1.1 倍(590N 級の SA440・TMCP440 は 1.05 倍)、RC 主筋は 1.1 倍を用います (せん断補強筋は割増ししません)が、材料ごとに割増係数の直接入力もできます (5.7 プッシュオーバー解析 参照)。

2.4.3 鉄筋プリセット

基準強度(=規格降伏点)[N/mm²]。

名称区分基準強度
SD295異形鉄筋(JIS G3112)295
SD345異形鉄筋(JIS G3112)345
SD390異形鉄筋(JIS G3112)390
  • SD / SR に続く数値を基準強度として解決するため、プリセット外の SR235SD490 等も材料名から解決できます。
  • 鉄筋の許容応力度(径区分・せん断補強筋の上限)は 6.1.2 によります。

2.4.4 コンクリートプリセット

普通コンクリートを対象とし、γC は気乾単位体積重量(Ec 算定用)、γRC は鉄筋コンクリートの 単位体積重量(自重・質量算定用。γRC = γC + 1.0)とします。

名称Fc [N/mm²]γC [kN/m³]Ec [N/mm²]γRC [kN/m³]
Fc181823.020,59624.0
Fc212123.021,68224.0
Fc242423.022,66924.0
Fc272723.023,57724.0
Fc303023.024,41924.0
Fc333323.025,20824.0
Fc363623.025,94924.0
Fc404023.528,05824.5
Fc424223.528,51824.5
Fc454523.529,18224.5
Fc505024.031,52525.0
Fc555524.032,54225.0
Fc606024.033,50025.0
  • SRC 造(鉄骨鉄筋コンクリート)用に追加する場合は γSRC = γC + 2.0 を密度に 用います(プリセット追加時の「SRC造」指定。名称は Fc24(SRC) のようになります)。
  • Fc に続く数値を設計基準強度として解釈するため、プリセット外の Fc38 等も材料名から解決できます。
  • コンクリートの許容応力度は 6.1.1 によります。

ナビゲータの材料一覧

左ドックのナビゲータには「材料一覧」があり、材料は区分ごとにグループ化して表示します。 表示順は鋼材 → コンクリート → 鉄筋で固定し、各区分の中に材料名が並びます。 材質の行をクリックすると、下ドックの「モデル」タブ→「材料」テーブルへ移動して、その材料行が選択状態になります。 グループの既定状態は閉じているため、必要な区分だけを開いて確認できます。

実装: グレード名と規格値の対応表・プリセット一覧は squid_n_core::material_gradematerial_grade.rs)に一本化されており、 設計計算・ST-Bridge 取込・UI プリセットのいずれも同じ対応表を参照します。