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積載荷重

積載荷重は室の用途に応じて定めます。建築基準法施行令 85 条 1 項の別表は、(い)「床の構造計算をする場合」、 (ろ)「大ばり、柱又は基礎の構造計算をする場合」、(は)「地震力を計算する場合」の 3 列を、用途ごとに使い分ける ことを求める(同一用途でも (い)≧(ろ)≧(は) の関係にあります)。(い) 欄は床版と小梁を分けていません。

基準資料の床荷重リストは積載荷重を床用・小梁用・大梁用・地震力用の 4 区分で持ちます。本プログラムは この入力区分に合わせ、内部では 4 区分を保持します。ただし法令上 (い) 欄は床版と小梁で共通(官庁営繕 「建築構造設計基準」等では「床版又は小梁計算用」と整理)のため、用途プリセットの「小梁用」は「床用」 と同じ値を返します。小梁用を床用から独立して指定したい場合は「任意入力」を使います。

  • 床用:床スラブの設計に用いる。
  • 小梁用:小梁の設計に用いる。用途プリセットでは法令上 (い) 欄(床版と小梁で共通。官庁営繕「建築構造設計基準」等では「床版又は小梁計算用」と整理)に同じで、床用と同じ値になる。
  • 大梁・柱・基礎用:長期の骨組解析(大梁・柱・基礎の設計)に用いる。
  • 地震力用:地震力(地震用重量)の算定に用いる(4 区分のうちもっとも小さい)。

用途別の積載荷重

用途プリセットの値は次表によるもので(単位 N/m²)、出典は建築基準法施行令 85 条 1 項・令別表第 1、 および国土交通省官庁営繕部「建築構造設計基準」令和 3 年度版です。後者は令 85 条を準用しつつ、 官庁施設に特有の室用途(書庫・実験室・電算室・機械室・体育館等)を追加しています。

室名等床用小梁用大梁・柱・基礎用地震力用備考
住宅の居室・寝室・病室1,8001,8001,300600令 85 条による
事務室・会議室・食堂2,9002,9001,800800令 85 条による
研究室2,9002,9001,800800実況に応じて算定する(値は事務室に同じ)
教室2,3002,3002,1001,100令 85 条による
百貨店・店舗の売場2,9002,9002,4001,300令 85 条による
集会室・客席(固定席)2,9002,9002,6001,600令 85 条による
集会室・客席(その他)3,5003,5003,2002,100令 85 条による
廊下・玄関・階段(集会場・売場等に連絡)3,5003,5003,2002,100令 85 条による
法務局登記書庫5,9005,9004,9003,900法務省型鋼製書架 W 型 8 段 6 連を配置した場合
一般書庫・倉庫等7,8007,8006,9004,900通常の階高の室に満載の書架を配置した場合
移動書架書庫・電算室空調機室・用具庫等11,80011,80010,3007,400一般書庫の 1.5 倍程度
一般実験室(化学系)3,9003,9002,4001,600
一般実験室(物理系)4,9004,9003,9002,500
電算室4,9004,9002,4001,300床用は電算室用既製床の耐荷重、大梁・柱・基礎用と地震力用は令 85 条の店舗の売場を準用
機械室4,9004,9002,4001,300床用は機械の平均的な重量、大梁・柱・基礎用と地震力用は令 85 条の店舗の売場を準用
体育館・武道場等3,5003,5003,2002,100振動等を考慮し令 85 条の劇場等(その他)を準用
自動車車庫・通路5,4005,4003,9002,000令 85 条による
片持形式のバルコニー・庇等1,8001,8001,300600令 85 条のバルコニーを準用
屋上広場(学校・百貨店の類を除く)1,8001,8001,300600令 85 条の屋上広場を準用
屋上広場(学校・百貨店の類)2,9002,9002,4001,300令 85 条の屋上広場を準用
屋上(通常人が使用しない場合)980980600400
屋上(鉄骨造体育館・武道場等)98098000短期荷重とする(作業荷重を考慮)。積雪荷重及び風荷重との組合せは行わない

小梁用は、令 85 条 1 項の別表では (い) 欄「床の構造計算をする場合」に属し、床版と小梁を分けていません (官庁営繕「建築構造設計基準」等では「床版又は小梁計算用」と整理)。上の表では床用と同じ値を掲げますが、 「任意入力」では小梁用を床用から独立して指定できます。

用途を指定しない場合、積載荷重は 0 とします(固定荷重のみを考慮します)。表以外の用途は 「任意入力」を選び、床用・小梁用・大梁・柱・基礎用・地震力用の 4 値を直接与えます。

単位換算:内部計算は N-mm-s 系(面荷重は N/mm²)で行うため、上表の N/m² を ×10⁻⁶ して N/mm² に換算して用います。

備考の扱い:屋上(鉄骨造体育館・武道場等)は、床用・小梁用のみ作業荷重を短期荷重として 見込み、大梁・柱・基礎計算用および地震力計算用は 0 とします。研究室・電算室・機械室の値は 特定の書架・機器の配置を前提とした標準値であり、実況に応じて設計者が別途算定して構いません。

実装参照:用途プリセットは sepika_core::model::{SlabUsage, LoadPurpose}(crates/sepika-core/src/model/slab.rs)が保持し、SlabUsage::live_load が計算目的に応じた表値を ×10⁻⁶ して N/mm² で返します。

柱の積載荷重低減(支持床数による低減)

柱の積載荷重は、建築基準法施行令 85 条 2 項に基づき、支える床の数に応じて柱および基礎の積載荷重を低減します。

算定式(低減率表):支持床数 1→1.0、2→0.95、3→0.90、4→0.85、5→0.80、6→0.75、7→0.70、8→0.65、9 以上→0.60。

実装参照:sepika_load::live_load::column_live_load_reduction(crates/sepika-load/src/live_load.rs)が算定し、支持床数は floors_supported_by_column が求めます。 Model.load_cfg.live_load_reduction(既定 false。既定では低減しません)が有効なときのみ適用する想定です。