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床・二次部材の変形追従(表示用の変位補間)

スラブ境界・小梁支持点・二次部材(小梁・間柱)の節点のうち、主架構要素が 接続せず、拘束(剛床・剛リンク・MPC)のマスターでもない節点には解析自由度が 割り当てられず、解析結果の変位は 0 になります(零剛性自由度による特異行列を 避けるための扱いです。荷重は床荷重分配で主架構へ変換されます)。

これらの節点をそのまま描くと変形図で床・二次部材だけが原位置に残るため、 表示上は次の 2 段階で主架構の変形へ追従させます。

大梁に直付きする節点(梁の変形曲線への追従)

対象節点の座標 \( p \) を、主架構の各 2 節点要素(線材)の線分へ射影し、射影点 までの距離が最小の線分を選びます。射影点までの垂線距離がモデル寸法 (バウンディングボックス対角長)の 0.1% 以内であれば、その節点はその線材の 線上に載る(直付き)とみなします。追従に用いる変位は、線材の種別で分けます。

  • 梁(Beam)で「内部たわみ」表示が有効なとき: 変形図で梁は端部 6 自由度 からの Hermite 3 次曲線として描く (4.10 梁要素内部の変位と断面力)。 端点変位の線形補間では梁の曲線から浮いてしまうため、直付き節点の並進変位は、 その梁の Hermite 変位場を射影位置 \( t \in [0, 1] \)(線分外への射影は端点へ クランプ)で評価した値とし、節点が梁の描画曲線上に載るようにする。回転成分は 端点変位の線形補間で補う。
  • 梁以外の線材(ブレース等)、または「内部たわみ」表示が無効なとき: 端点 (\( i \), \( j \)、変位 \( u_i \), \( u_j \))の変位を射影位置 \( t \) で線形補間する(梁を直線で 描く表示に合わせ、直付き節点もその直線上に載せる)。 \[ u = (1 - t), u_i + t, u_j \]

二次部材の支持点が大梁のスパン中間に節点共有なしで載る一般的なモデルでは、 支持点が取り付く大梁の変形曲線に沿って追従します。

大梁に直付きしない二次部材節点(接続を辿る追従)

いずれの大梁の線上にも載らない二次部材(小梁・間柱)の節点(片持ちの二次部材の 先端など)は、二次部材の接続グラフを辿り、最寄りの確定節点(前段で確定した 直付きアンカー、または主架構節点)の変位へ剛体的に追従させます(節点間距離を 辺長とし、主架構に近い側から順に伝播します)。これにより、取り付き先へ連なる 二次部材を介して主架構の変形に沿って追従します。

どちらでも確定しない孤立節点(大梁にも直付きせず、二次部材でも確定節点に 到達しない床境界節点など)は、最寄り線分への射影変位でフォールバックします。

床板・壁版の多角形も変形後の位置へ載せる

床板と、解析要素にならない壁版は、境界の多角形を上で求めた変形後の節点座標から 組み立てて描きます。 取り付く床板・取り付く壁版のように自由端に節点を持たない版も、取付き先の節点が動いた後の 位置から張り出し量を積んで求めます。 周囲の梁が変形するのに版だけが元の位置に残ると、床が梁から浮いたり壁が梁を貫いたりして、 変形の読み取りを妨げるためです。

補間の限界

この補間は描画専用の近似であり、次の限界があります:

  • 小梁・二次部材自体のたわみ(支持点間の曲げ変形)は表現しない。支持点・ 接続先の変位による剛体的な追従のみである。
  • 補間ソースは線材のみのため、壁(面要素)にしか近接しない節点は最寄りの 線材から補間される。

なお、床(スラブ・小梁)と二次部材、および解析要素にならない壁版の表示は 「床壁・二次部材」トグルでまとめて非表示にできます。このとき、部材が消えた後に節点だけが空中に残ると 実在しない構造点があるように見えるため、解析対象外の節点(主架構の部材が 接続せず、床・二次部材だけが参照する節点。上記の「解析自由度を持たない節点」と 同じもの)も併せて非表示になります。非表示の節点は部材作成モードの節点ピック 対象からも外れます。

床・二次部材の表示可否は、中心線・断面表示(断面形状の押し出しソリッド)の 双方に同じ規則で適用されます。すなわち「床壁・二次部材」トグルが OFF のとき、 また主架構の図である CMQ 図の表示中は、小梁・間柱を中心線でもソリッドでも 描きません(断面表示だけがトグルを無視して小梁を描く、ということはありません)。 断面を描けなかった部材の本数を右上に注記する「断面未定義の部材 n 本」にも、 非表示の二次部材は数えません。