3.5 耐震壁のせん断形状係数 κ
側柱付き耐震壁は、壁板をウェブ・両端の側柱をフランジとする平面 I 形断面とみなし、せん断形状係数 κ を材料力学の定義(Timoshenko 梁のせん断補正係数)から厳密に算定します。
算定式
\[ \kappa = \frac{A}{I^2} \int \frac{Q(y)^2}{b(y)} , dy \]
- \( A \): 断面積、\( I \): 断面二次モーメント
- \( Q(y) \): 位置 \( y \) より上の断面一次モーメント
- \( b(y) \): 位置 \( y \) における断面幅(ウェブ部は壁厚 \( t \)、フランジ部は側柱幅)
面内曲げの断面は「壁長方向を断面のせい、壁厚方向を断面の幅」とみなし、断面のせいは側柱外面間の全長 \( D \)、フランジは両端の側柱(沿壁方向せい \( d_c \)・壁直交方向幅 \( b_c \))、ウェブは壁板(せい \( D - 2 d_c \)・幅 \( t \))です。
性質
- 一様矩形(側柱なし、または側柱幅が壁厚に等しい)では \( \kappa = 1.2 \)(=
KAPPA_RC)。 - 側柱が大きいほど \( \kappa \) は増大し、極限ではせん断断面積 \( A/\kappa \) がウェブ断面積に漸近します(I 形断面ではせん断をウェブがほぼ全負担します)。
- せん断断面積 \( A/\kappa \) は総断面積を超えません。
実装:section_shape::wall_shear_shape_factor_isection が算定しますが、退化入力(寸法が非正など)では 1.2 にフォールバックします。