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C# で 単純梁を計算するコンポーネントを作成

09 November, 2016 - 3 min read - Tags: Grasshopper,CSharp,構造とデジタル

今回は Grasshopper で動作するコンポーネントを C# を用いて作成する方法についての記事です。food4rhino などでダウンロードするデータに必ず含まれている"アイツ"を作成してみます。

はじめに

開発に使用する言語は、C# としています。

以前 は個人的に好きという理由で Python で FFT できるものを作成しましたが、今回は C#で、ghpython のように Grasshopper 上で作成するものではなく コンパイルされた gha ファイルの作成をします。

作成するものは、中央集中荷重の単純梁を計算するコンポーネントとします。

では順番に説明して行きます。

開発環境を整える

これはなんでもいいんですが、VisualStudio は制限があるものの個人開発者は無料で使用でき便利なため、VisualStudio(以下 VS)を使用します。

開発のヘルプとなる GrasshopperSDK も例として利用しています。

VisualStudio の設定をする

そもそものソフトの使い方は、ほかのサイトが詳しいので割愛します。

Grasshopper を対象とした開発をするために、ライブラリの参照をする必要があります。参照元は、上記 GrasshopperSDK では以下の3つのライブラリと場所が書いてあります。

ですが今は例えば NuGet パッケージとして公開されていたりするので、そちらを使った方が楽です。

  • GH_IO.dll:Program Files\Rhinoceros 4.0\Plug-ins\Grasshopper\
  • Grasshopper.dll:Program Files\Rhinoceros 4.0\Plug-ins\Grasshopper\
  • RhinoCommon.dll:Program Files>\Rhinoceros 4.0\Plug-ins\Grasshopper\rh_common

ビルトを実行した際に VS ではデフォルトで dll ファイルを作成しますが、Grasshopper で使用するためには拡張子を .dll ではなく .gha にする必要があります。

手でも変えられますが、設定によって自動で変えられるので、設定します。

設定は、「ビルトイベント」の「ビルト後イベントのコマンドライン」に以下を追加することで行います。

これで VS の設定は終わりです。

コンポーネントの中身を作成する

プログラムの中身の基本的な構造は、GrasshopperSDK にある My First Component をもとに作成しているので、説明を端折っている箇所はそちらを参照してください。 また、一番最後に作成したコードの全部をつけてあるので、そちらも参照してください。

以下では「My First Component」から主に書き換えた箇所の説明をします。クラスの名前等は適宜変えています。

コンポーネントに名前を付ける

ではまずはコンポーネントに名前をつけるところです。

public SBComponent() : base(1, 2, 3, 4, 5

base の後の数字の箇所が以下の内容に対応しています。

  1. 名前
  2. 略称
  3. コンポーネントの説明
  4. カテゴリ
  5. サブカテゴリ

1~3 がコンポーネントそのものに表示されるもの、4,5 が Grasshopper 上部のタブバーに表示されるものです。

インプット項目の作成

次に、インプット項目の設定です。単純梁を計算するために必要な以下の項目を設定します。

  • 部材長さ
  • 断面二次モーメント
  • 断面係数
  • 荷重
  • ヤング率

例として部材長さの入力が以下です。

protected override void RegisterInputParams(GH_InputParamManager pManager)
{
   pManager.AddNumberParameter("Length", "L", "The length of the element (mm)", GH_ParamAccess.item);
}

ここの個所では、RegisterInputParams つまりインプットするパラメーターの登録をするということです。

AddNumberParameter で具体的なパラメーターを追加しています。"Length" は名前、"L" は略称、"The length .... " の個所は内容の説明です。以下の画像のように表示されます。

アウトプット項目の設定

次に、アウトプット項目の設定です。

小梁の設計ができるようにすることを想定して以下を設定します。

  • 最大曲げ
  • 最大曲げ応力度
  • 変位

の3項目を設定します。例として曲げモーメントの出力設定が以下です。

protected override void RegisterOutputParams(GH_OutputParamManager pManager)
{
    pManager.AddNumberParameter("Bending Moment", "M", "output max bending moment(kNm)", GH_ParamAccess.item);
}

ここの個所では、RegisterOutputParams つまりアウトプットするパラメーターの登録をするということです。

AddNumberParameter で具体的なパラメーターを追加しています。 "Bending Moment" は名前、"M" は略称、"output max .... " の個所は内容の説明です。インプット項目と同じ以下のように表示されます。

引数の設定

次に計算用に、引数を定義します。

double L = 0;
if (!DA.GetData(0, ref L)) { return; }

とりあえずここでは double 型にしています。GetData の個所の最初の 0 はインプットの最初の項目(0 番目) の値という意味です。

計算の実行部の作成

次に実際の計算箇所を作成します。

M=PL/4 などのごく普通の式などで、コードに書いてある通りです。

M = P * (L/1000) / 4;
Sig = M * 1000_000 / Z;
D = P * 1000 * Math.Pow(L, 3) / (48 * E * I);

解析結果の出力設定

最後に計算結果とコンポーネントの出力を関連付けます。

DA.SetData(0, M);

SetData の個所で、アウトプットの最初の項目(0 番目)に曲げモーメントの計算結果 M をセットするとしています。

完成!!

これで完成です。

完成したものをビルトしエラーがなければプロジェクトの bin フォルダに .gha ファイルが作成されています。

それを Grasshopper の以下からとべるコンポーネントのフォルダにコピー&ペーストし、Rhino、Grasshopper を再起動すれば、作成したコンポーネントが表示されるようになるはずです。

動作確認

実際に使ってみるとこんな感じでした。

パラメーターは、10m スパンの H-300x150 の中央に 10kN かけたモデルです。ちゃんとした答えが得られているようです。

内容としては、Grasshopper でやる必要が全くない内容のコンポーネントではあります。 ですが、今後は Rhino 上に結果を表示することや、ラインを取り込めるようにするとか考えていきたいですね。

完成したコード全文

以下がコードの全文です。

using System;
using Grasshopper.Kernel;

namespace SBAnalysis
{
    public class SBComponent : GH_Component
    {
        public SBComponent() : base("SimpleBeamAnalysis", "SB Analysis","calculate simple beam", "Extra", "Simple-beam")
        {
        }

        protected override void RegisterInputParams(GH_InputParamManager pManager)
        {
            pManager.AddNumberParameter("Length", "L", "The length of the element (mm)", GH_ParamAccess.item);
            pManager.AddNumberParameter("Moment of Inertia", "I", "Moment of Inertia (mm^4)", GH_ParamAccess.item);
            pManager.AddNumberParameter("Modulus of section", "Z", "Modulus of section (mm^3)", GH_ParamAccess.item);
            pManager.AddNumberParameter("Load", "P", "Centralized load (kN)", GH_ParamAccess.item);
            pManager.AddNumberParameter("Young's modulus", "E", "Young's modulus (N/mm^2)", GH_ParamAccess.item);
        }

        protected override void RegisterOutputParams(GH_OutputParamManager pManager)
        {
            pManager.AddNumberParameter("Bending Moment", "M", "output max bending moment(kNm)", GH_ParamAccess.item);
            pManager.AddNumberParameter("Bending Stress", "Sig", "output max bending stress (N/mm^2)", GH_ParamAccess.item);
            pManager.AddNumberParameter("Deformation", "D", "output max deformation(mm)", GH_ParamAccess.item);
        }

        protected override void SolveInstance(IGH_DataAccess DA)
        {
            // input
            double L = double.NaN;
            double I = double.NaN;
            double Z = double.NaN;
            double P = double.NaN;
            double E = double.NaN;
            // output
            double M = double.NaN;
            double Sig = double.NaN;
            double D = double.NaN;

            // Use the DA object to retrieve the data inside the input parameters.
            if (!DA.GetData(0, ref L)) { return; }
            if (!DA.GetData(1, ref I)) { return; }
            if (!DA.GetData(2, ref Z)) { return; }
            if (!DA.GetData(3, ref P)) { return; }
            if (!DA.GetData(4, ref E)) { return; }
            
           // analyze
            M = P * (L/1000) / 4;
            Sig = M * 1000_000 / Z;
            D = P * 1000 * Math.Pow(L, 3) / (48 * E * I);

            //output
            DA.SetData(0, M);
            DA.SetData(1, Sig);
            DA.SetData(2, D);
        }

        public override Guid ComponentGuid
        {
            get { return new Guid("419c3a3a-cc48-4717-8cef-5f5647a5ecfc"); }
        }
    }
}

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